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          〜トピックス〜   VOL.47 05513()

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試験フィールド事業『無水掘工法-42号海山鷲毛法面防災工事』結果報告

 

 

○試験フィールド事業『長尺物のアンカー工事における新削孔システムの提案』

 

者:国土交通省-中部地方整備局-紀勢国道事務所

施工内容:ロックアンカー工69本 φ115 SFL-6  設計荷重 924N

L=23.032.5m×69本 合計1943.0m

 

○今回のトラブル状況についての結果  杭No.35 L=31.0m

削孔完了後、アンカー材を挿入したが30m地点でアンカー材が入らず、リボーリングで孔内清掃

を行い再度挿入するが、再び入らず。元請との協議の結果、セメンテーション方式を採用する事と

した。そしてリボーリングするが、その際20m付近にてハンマーが喰われた状態で前にも後ろにも

進まなくなってしまった。ハンマー引き抜きの対策として、喰われている状態のロッドの上下左右を

一回り小さい径で平行に削孔し引き抜きを試みるが、引き抜けなかった。JOS研メルマガ先月号VOL.46記載)

そこで、バックハンマーを使用して引き抜きを試みたが、全く動かず引抜けなかった。さらに、ロッドに

止め具を取付け10tのジャーナルジャッキ2つを使用し引き抜きを試みるが動かなかった。

次に30tのジャーナルジャッキを2つ用いて引き抜きを試みた。この場合、最高で60tの力がロッドに

かかり、ロッドの破断・ネジ部の破断も考えられたので、ロッドが飛ばないようにワイヤーにてしっかりと法枠

足場に固定し、もちろん作業位置下方の広範囲を立ち入り禁止とした。しかし、60t近く荷重をかけた

が全く引抜けなかった。これ以上は危険と判断し、削孔機にてロッドを逆転し、ネジが切れたところより

上部のロッドを回収し、残りをセメントで埋め殺すこととした。

 その結果 ハンマー1.3m×1+ロッド2.0m×10本 中  ロッド2.0m×7本 が引き抜けた。

そして、セメンテーションにて一度孔を埋めて、削孔角度を1度下方にずらして再度削孔・挿入・注入

をし、現在緊張・定着が完了した。

 

 

○長尺物のアンカー削孔についての考察
本現場で一番苦労したのはスライムの排出である。圧密削孔は問題なくでき孔壁はキレイに作成

されたのだが、崩積土層か風化岩層から発生する比較的硬質で比重が重い約φ30mm程度の

レキは全ては排出できず、孔底に溜まってしまうことがあった。削孔角度40度とかなり下向きで削孔

長が25mを超えるアンカーにおいては超高圧エアーのみでは排出することが出来なかった。

【排水ボーリング 上向き5°φ90 L=38.0m×4本 圧密削孔が問題なく出来た】

    そこで、その対策として、必要削孔長を削孔後ロッド内に清水を充填し、それを超高圧エア−で

ハンマーの先端より吹き出し、清水と一緒に孔底のレキスライムを排出した。その様な新しい試みに

よって未知の世界であった30mを越すアンカーを無事削孔することが出来た。

 

 

            

☆★仮設足場及び施工状況☆★       ☆★検尺及び挿入状況☆★ 

 

 

○公共事業品質確保促進法施行(平成1741日)

    41日より公共工事品質確保促進法(以下品確法)が施工された。公共工事の品質確保では

   設計やコンサル、調査の役割が大きいとして、これら業務にも品質確保を求める内容となっている。

    それに伴って、品質確保・コスト縮減を果たしている無水掘工法はこれまで以上に業務段階における

   検討の機会が増える。また、JOSシステム研究会による品確法に基づく瑕疵担保責任における適応

検討の結果、適応であれば無水掘工法の工法指定となって発注される。

 このように、国土交通省の方針である技術のある企業は生き残れるという動きがはっきりと見受けるこ

とができ、無水掘工法がより一層普及されることが期待される。

 

 

〜『無水掘工法』にて施工された技術活用パイロット事業及び、フィールド事業〜

 

・平成16年度  『牛根境地区(その2)防災工事』−大隅河川国道事務所・・・・・・・・・・・・パイロット事業

現在施工中

・平成16年度  『20号相模湖町与瀬防災(その2)工事』−相武国道事務所・・・・発注後パイロット事業

JOS研発行メールマガジン『vol.45』にて発表。

・平成16年度  『国道2号川崎防災工事』−山口河川国道事務所・・・・・・・・・・発注後パイロット事業

JOS研発行メールマガジン『vol.45』にて発表。

・平成16年度  『42号海山鷲毛法面防災工事』−紀勢国道事務所・・・・・・・・・・・・・・・フィールド事業

JOS研発行メールマガジン『vol.46』『vol.47』にて発表。

・平成16年度  『42号見草地区法面補修工事』−紀南河川国道事務所・・・・・・・・・・・パイロット事業

JOS研発行メールマガジン『vol.42』にて発表。

・平成16年度  『敦賀BP坂下地区法面工事』−福井河川国道事務所・・・・・・・・・・・・パイロット事業

JOS研発行メールマガジン『vol.41』にて発表。

・平成15年度  『新倉他防災工事』-甲府河川国道事務所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パイロット事業

JOS研発行メールマガジン『vol.39』にて発表。

・平成15年度  『42号河瀬(鹿ヶ瀬)地区擁壁補強工事』−和歌山河川国道事務所・・・パイロット事業

※平成1671516日『建設技術展2004近畿〜活用技術討論会』にて発表

・平成14年度  『公共事業コスト縮減効果の試算事例』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パイロット事業

※平成1495日『国土交通省本省報道発表

・平成13年度  『国道2号勝谷防災工事』−山口工事事務所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パイロット事業

※平成14年度取りまとめ、中国技術事務所発表

・平成 5年度  『国道9号線夜久野日置地区法面防災(その2)工事』−福知山工事事務所

※平成10NETIS登録No.KK-980068『無水掘工法』   ・・・・・フィールド事業

 

 

∞∞∞∞共有施工体制から〜 登録会員受付中 〜元請直接施工体制支援へ∞∞∞∞

 

  『無水掘工法 副題:ロックアンカー工、ロックボルト工における削孔システム(『国土交通省-

NETIS登録No.KK-980068』に詳細記載)で施工を行う事により、安全施工、品質の向上

工事コスト縮減34、工期短縮32等、ライフサイクルコスト、社会的コスト低減を実現し、

より良く・より安く・より多く土砂災害を未然に防ぎ、安心して暮らせるまちづくりを目指しましょう。

 

【編集室より】

今号は、試験フィールド事業『長尺物のアンカー工事における新削孔システムの提案』を取り上げました。

次号は、【フィールド事業/無足場工法・ラダードリル工法】の施工体制が整わず急遽出番となった

技術活用パイロット事業『無水掘工法-牛根境地区(その2)防災工事』結果報告を予定しております。

 

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