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                                  〜トピックス〜 VOL.14 03.1.24(金)
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        建設業法改定の意味を考える-A
         元請直接施工について

 今号では、前号に続き『入札契約適正化法についての受注者側からみた取り組みと
課題』のアンケート調査の中から『4.今後の施工体制」について考えてみます。

記事全文はこちらからご覧になれます。

4.今後の施工体制
全体の約半数が「元請けは総合管理及び一部の施工を行うが、施工の多くは専門
工事業者など下請け業者が行うことを目指す」としている。一方、完工高20〜100億円
のところでは、「元請けは総合管理を行うとともに、特殊工事以外は自ら施工する」とした
ところと「元請けは総合管理を行い、施工は専門業者など下請けが行う」としたところが
ほぼ同数である。しかし、完工高が20億円未満のところでは、前者が43%と多く後者は
10%以下に留まる。反対に、完工高が100億円以上のところでは、前者が6%に留まる
のに対して後者は37%と多い(表5)

「表−5 今後目指す施工体制」の拡大版はこちらからご覧になれます。

5.今後の課題

 今回のアンケート調査の結果から、次のような課題があげられるが、受注者としても、この

「入札契約適正化法」の主旨をより適切にとらえ実効性のあるものとなるように取り組

んでいきたい。

@「入札契約適正化法」の主旨を特に市区町村にまで周知徹底するとともに、その発注す

 る工事について、点検要領に基づいた適切かつ統一的な点検がなされるための方策につ

 いて検討する必要がある。

A「一括下請負」の判断基準を、例えば受注金額(量)などによって一律に定義することは

 難しい。具体の事例などに基づいたQ&A等によって「一括下請負」や「実質関与」の内容

 を明確にする必要がある。

B施工体制台帳に二次以下の下請け契約の請負金額を記入することの必要性について

 検討する必要がある。

C状況によって監理技術者が不足することがあるが、実態に即した適切かつ効率的な施工

 体制を確保するためにも、技術者の専任制などそのあり方について検討する必要がある。

D一括下請負とみなされやすい「専門工事業者の行うことが多い工種が主体の工事」など

  の、適切な発注と施工体制のあり方について検討する必要がある。

E地元中堅業者にとっての今後の直営施工のあり方について整理する必要がある。


 『無水掘工法 副題:ロックアンカー工、ロックボルト工における削孔システム』(『国土交通省-
NETIS』に詳細記載)を普及させる事により、品質の向上、コスト縮減34%、工期短縮38%
実現し、一箇所でも多く土砂災害を未然に防ぎ、安心して暮らせるまちづくりを目指しましょう。

【編集室より】

昭和24年建設業法が制定されました。その後、建設業法は数回にわたり改正が行われ

ました。

 今回の大改正は業務・施工共、一括下請負禁止等、適正な施工体制の確保と共に、

受注者自ら施工するという大原則が貫かれているように思われます。

 これにより、公共工事に対する国民の信頼を取り戻すと同時に、技術力・経営力に優れた

企業が伸びる健全な建設産業へと発展したいものです。

 

次号は、『〜トピックス〜JOSとは?』(仮称)を予定しております。