========================================================================================================= JOS INFORMATION SERVICES 〜トピックス〜 VOL.15 03.2.14(金) ========================================================================================================= |
|
JOSシステム〔共有施工体制〕とは? JOS=Joint Owner Ship Systemとは―「施工ノウハウを元請・専業者ともに共有し、 先進的な工法を効率的に推進する業界初の施工システムです。 ここでいう先進工法とは、法面防災工事で「超軽量マシン」を用いたロックアンカー ロックボルト無水掘工法のことで、本工法の施工実績は2002年現在で350現場・ 116,000mになっています。従来のアンカー工法に比べ、安全性・経済性・工期短縮性が 明らかに優れているため、今後ますます普及が見込まれます。特筆として平成14年9月 5日国土交通省より、社会的コスト低減3200万円(36日工期)との試算発表されました。 平成15年度から実施されるコスト構造改革におりても「総合的コスト縮減施策」の目玉 として各防災現場の設計段階において広く活用されるものと思われます。 現在、本工法のノウハウを持つ開発会社だけでは技術者不足もあり、需要に対して 対応が出来なくなっています。それらの現場のほとんどが住宅の裏等で非常に狭いこと、 又高所の為従来の工法では全く施工不可能か、難工事となっていること。このような過酷 な現場をより安く、より良くはもちろん、より多くできる新技術と評価されています。 そこで施工ノウハウを公開し、元請各社のスタッフ協力を受けることによって「共有施工
体制」を実現し、「安全施工」、「コスト縮減」および「工期短縮」を推進するシステムを提唱 しています。旧来業界の常識を破るような発想ですが、予算(血税)の効率的な運用にも 微力ながら貢献できるものと確信しています。 マイスターとは-コスト構造改革による総合的コスト縮減に基づき、(平成15年度〜平成19 年度)15%目標達成の為に、NETISを活用し、@コスト縮減効果が高い設計上流側での活用 対策(H14.9.5改正)、かつA元請が主たる工事の直営施工を行う(H13.4.1建設業法改正)を うけて、現場が丸投げ違反にならないように、専業者のノウハウを元請と共有する。 JOSシステムのキーポイントである「共有施工体制」を支える人的資産が、マイスター制度 です。 現在、マイスターはJOSシステムによる施工&施工コンサルとして現場に赴き、誇りをもって、 元請の方々と手を携え、この画期的なシステムを推進し防災事業にたずさわっています。 共有施工体制の特筆すべき現場 [その1] 工事名称 R2号勝谷防災工事/パイロット事業 工事場所 山口県下関市勝谷地内 工事内容 ロックアンカーFFU 受圧板 φ90 l=7.0〜19.5 41本 工事期間 H13.10.25〜H13.12.7 元請スタッフ 3名 マイスター 森井崇憲 山本裕三 [その2] 工事名称 県道上野原あきる野線道路 工事場所 山梨県北都留郡上野原地内 工事内容 ロックボルト φ66 l=2.9〜4.9 393本 工事期間 H14.6.10〜H14.8.6 元請スタッフ 3名 マイスター 山本裕三 中島邦彦 NETISとは-真に豊かな「ひと・地球・国」の実現のために、広く民間等で開発された優れた新 技術を公共事業において積極的かつ円滑に活用していくために「新技術活用促進システム」として 新技術情報を収集・評価分類し、有用な新技術のより一層の活用促進を図るシステムです。 国土交通省は平成13年4月1日より、「新技術情報伝達システム(NETIS)」の一般公開をスタート させ、業務発注時の特記仕様書において、-NETIS等を利用して「新技術活用計画書」及び「新 技術活用検討書」 を作成するものとする-を特記しており、新技術の公共事業への導入を図ることを 条文化しています。平成14年9月5日以降に契約するコンサルタント業務について、業務完了時に その成績評定を行っているところです。 条文はこちらからご覧になれます。 『無水掘工法 副題:ロックアンカー工、ロックボルト工における削孔システム』(『国土交通省- NETIS』に詳細記載)を普及させる事により、品質の向上、コスト縮減34%、工期短縮32%等 ライフサイクルコスト、社会的コスト縮減を実現し、一箇所でも多く土砂災害を未然に防ぎ、 安心して暮らせるまちづくりを目指しましょう。 【編集室より】
先日(2/11)、テレビニュースにて内部告発 による施工不良(岐阜県)の内容が放送されて いました。阪神大震災の教訓から、橋が崩れ落ちないための強化施工を実施しているのですが 規定にされているボルトの長さよりもひどい所では半分以下の長さのため、全く強化の意味を なしていなかったそうです。 会計検査院の指摘報告にも毎年上がっている法面防災においては、今後このようなことのない よう、その現場に合った工法で施工したいものです。
次号は、『公共事業コスト構造改革について考える』(仮称)を予定しております。 |